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プロジェクト概要:【いつもyobouいけだ】の紹介
【いつもyobouいけだ】は、2021年度からスタートした「今後の健康のために病気やフレイルを事前に予防して、元気を守る」プロジェクトです。
主催は池田市が企画運営は阪急阪神ホールディング株式会社様、株式会社ウェルビーイング阪急阪神様がされています。
プロジェクトのコンセプトは、「これからの人生をより豊かに、やりがい溢れる健やかな毎日を過ごすために、今できることから始めよう。
熱中できる趣味との出会いや体のことを知れる計測会を通じ、毎日の暮らしがより充実し健康になれるコンテンツをお届けします。」
コンテンツの一つが【学びの場】プログラムです。
プログラムのイチオシのポイントが2点なります。
point1. プロから学べる本格的な講座
大学教授や職人に基礎から直接学べる、初心者でも安心なプログラム内容。
point2. 学んで終わりでない、学びを地域に活かすチャンス
イベント出店やボランティア活動等趣味を生かす機会があります。
キャンプ・洗濯/染色・木工・ヨガ教室等の様々な【学びの場】プログラムがあります。
今回はその中の染色のプログラムを担当させて頂きました。
学びの場プログラム:ベンガラ染めの魅力
この度は、繊維をテーマにしたプログラムを開催しました。
このプログラムでは、洗濯による汚れの落とし方と染色による色付けのプロセスを、科学的な視点から学んでいただきました。
日常生活に溶け込んでいる化学の原理を、実験や実際に染める作業を通じて体験していただくことができます。
プログラムは全6回から構成されており、前半3回は武庫川女子大学の古濱先生による洗濯に関するパート、後半3回は私が担当する染色に関するパートでした。
染色パートの各回の内容は以下の通りです。
1回目:ベンガラ染めの概要と歴史について学び、巾着を2色使用して絞り染めを体験していただきます。
2回目:ベンガラ染めを用いて、伊勢木綿の手ぬぐいに板締め絞り染めを実践していただきます。
3回目:参加者の皆さんにご持参いただいたアイテムを、自由にベンガラ染めしていただきます。
実際にベンガラ染めを体験して頂いて、お家でも簡単に出来るベンガラ染めの良さを感じて頂ける内容にしました。
第1回 染色パートの内容:ベンガラ染めの歴史と実践
講座ではまず、ベンガラ染めについての概要とその歴史に関する座学から始めました。
以下にその講座の主要な内容をご紹介します。
【ベンガラとは】
ベンガラ染料は、土中の鉄が酸化(燃焼)してできた「酸化第二鉄」を主成分とする天然の鉱物顔料です。
【ベンガラの歴史】
世界中に存在するこの鉱物を用いた天然顔料は、旧石器時代から使用されてきました。
ベンガラは、人類が最初に使用した赤色の鉱物顔料とされています。
例えば、南アフリカのブロンボス洞窟では約7万から8万年前の赤い酸化鉄(ベンガラ)の塊が発見されています。
また、フランスのラスコー洞窟やスペインのアルタミラ洞窟の壁画にも、約1万から2万年前にベンガラが使用されていたことが分かっています。
このように、ベンガラ染めについての知識を深めていただく内容で講座を進めました。
絞り染めワークショップ:巾着作りの体験
巾着にベンガラ染料を用いた絞り染めの体験をして頂きました。
参加者の皆様にはまず、巾着を折りたたんでいただきました。
絞り染めとは、布の一部を糸で縛ったり、縫い留めたり、板で挟むなどして染料の浸透を防ぎ、模様を作り出す伝統的な染色技法です。
今回の講座では、2色の染料を使用して色分けを行いました。
色を分ける部分は屏風畳みにして、タコ糸で縛りました。
参加者の皆様は、それぞれオリジナルのデザインを考案してくださいました。
小さな巾着に2色を染めるため、刷毛を使って塗るように染色しました。
刷毛でしっかりと染料を浸透させることで、美しい染め上がりを実現できます。
講座の締めくくりと次回への期待
講座の最後には、参加者の皆様と、洗濯パートの講座を担当してくださった武庫川女子大学の古濱先生と共に記念撮影を行いました。
今回のワークショップを通じて、ベンガラ染めの魅力の入り口に触れていただけたことを嬉しく思います。
今後もう2回の講座を予定しており、ベンガラ染めのさらなる面白さを深く理解していただけるような内容にしていきたいと考えています。
次回の講座についても、改めてご案内させていただきます。
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