染め直し前と染め直し後のジャケット

貴久では、草木染め・藍染などの天然染料のみを使って染め直しをしています。

今回は、ビスコースとポリエステルの混紡素材のニットジャケットを、藍染で縹色(はなだいろ)に染め直しをさせて頂きました。
今回の染め直しでは3っつのリスクがありました。
そのリスクのご紹介と染め直しの結果をご紹介したいと思います。

貴久では、草木染め、藍染めを合わせて全部で11色の色からお選びいただき染め直しをさせて頂いております。
元の色が白色の場合は、染め上がりの色を想像できるのですが元色が白色以外の場合はなかなか想像がしにくいと思います。

ですので今回実際に染め直しをさせて頂きましたケースをご紹介させて頂くことに致しました。
染め直しの色を決める際に参考にして頂ければと思っております。

ビスコース素材のニットジャケットを縹色(はなだいろ)に染め直しをしました。

縹色(藍染)に染める染料はインド藍を使います。

貴久の藍染はインド藍を使っっています。
インド藍をアルカリの染液で溶き、ハイドロで還元します。

染液に浸けた後に引き上げて酸化します。
写真に少し写っているいる緑の部分が酸化される前の状態です。
酸化されるとインジゴに戻り藍く発色します。

ビスコース素材は実は水に弱いんです。

染め直し前の商品
藍染 染め直し


ビスコース72% ポリエステル28%の合成繊維との混紡素材のニットジャケットを縹色(ハナダイロ)で染め直しをさせて頂きました。
元の色はブルーです。

このジャケットの染め直しには3点の難しい部分があります。

★ 1つは、素材がニット素材であることです。
ニット素材は水分を含んだ自分の重みで収縮します。
最終の干すときに平干しネットと呼ばれているネットを使用します。

★ 2つ目はビスコース素材であることです。
ビスコースは、再生繊維で天然繊維ではないのですが、原料がセルロースですので染めることの出来る素材です。
名前を聞くと以下のも合成繊維のようで染まらない感じがしますよね。
でも良く染まりますのでご心配なく。

しかし再生された繊維ですので、水に弱くシワになりやすい性質を持っています。
丁寧に扱わないといけない弱い繊維なんです。
今回は縮んだりシワになったりすることなく染めることが出来ました。

ポリエステルなどの混紡素材でも染め直しが可能です。

混紡素材の染め直しの注意点

染め直し前
藍染めで染め直し

★ 3つ目は合成繊維との混紡素材であることです。
ポリエステルやナイロンなどの合成繊維は染めることが出来ません。
混紡素材で染めることが出来るのは、目安としては天然繊維が約50%以上ある事です。
ただし天然繊維部分のみが染まりますので、全体的に薄く染まるか杢調に染まることになります。

今回は、ポリエステルが28%でしたので染めることは出来ましたが杢調に薄く仕上がりました。

リスクの高いご依頼品でしたがうまく染めることが出来ました。

染め直しのご依頼はこちらから

藍染でビスコースのジャケットの染め直しをしました。

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染め直しは一期一会

天然染料での染め直しは一期一会の色になります。
元色が色物の場合はどのような色に染まるか染めてみないとはっきりとはわかりません。

お客様にとっては、まさに「一点もの」になるという事です。
染め直しの醍醐味は、ほかにない色ということです。

自分だけの色を楽しんでいただければと思います。

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