貴久では、草木染め・藍染などの天然染料のみを使って染め直しをしています。
なぜ天然染料にこだわるのか。
合成染料は一切使用していません。
染め直しに草木染めなどの天然染料を使うメリット・デメリットについて考えてみました。
目次
染め直しに草木染めなどの天然染料を使う理由
とにかく色が良すぎる
まずなんと言っても草木染めの色は複雑で優しいに尽きます。
ずっと見ていても飽きないそんな色です。
草木は色々な色素を持っています。
人工的に作られた色では無く、生きている植物が自ら作り出した色です。
一色の様で実はその中に様々な色が混じり合っています。
それぞれ混じり合った色が複雑な色を造っている様に思います。
植物の生命を感じる色、そんな色が優しい色と感じさせてくれる。
人工的な化学染料にはない生命が作り出した色。
そんな複雑で優しい色が良すぎて天然染料を使わざるおえない。
天然染料を使う一番の理由です。
合成染料のような単一な色では感じることの出来ない色がそこにあります。
いつまでも染めるたびに「いい色やなあ」と感動させてもらっています。
人の身体にも環境にも優しい
年ごとに世界中で深刻化する環境のこと。
あまり身近には感じることは少ない環境問題ですが、このまま放置すると数十年後の世界は大きく変わることになりかねません。
リユースっていうコトバをごぞんじですか?
リユースとは、一度使ったものをゴミにしないで何度も使う事です。
染め直しは、今までは処分していたであろう衣料品等を染めることによってもう一度大切に着用し続けることの出来るサービスです。
物を大切に長く使う事に私たちは少しでも貢献したいと思っております。
草木染めなどの天然染料を使った染め直しはリユースだけでなく、自然の草木を使う事により環境にも貢献しています。
化学染料はもちろん様々な化学物質からできており、また化学染料を使って染める場合もたくさんの化学物質を使用します。
その使用された化学物質の廃液は河川へと流されます。
川を下り農業用水や生活用水に使用されることもあるでしょう。
その後、海へと流れ海を汚染することになります。
人間の免疫システムから考えてみましょう。
化学物質のような元々自然界には存在しない人工物には、私たちの免疫システムが過剰に反応してしまう事があります。
皮膚の弱い人の場合アレルギー反応を起こす可能性だってあります。
もちろん天然染料を使った染め直しも全く化学物質を使わないわけではありません。
しかし化学染料とはその使用する量が圧倒的に違うのです。
天然染料がゆえの短所も長所に
色の経年変化を楽しむ
草木染めの色の経年変化と言えば聞こえは良いですが、色が褪色していくのが天然染料の宿命です。
少しでも長く自然の色を楽しんで頂ければ良いのですが、化学染料と比較しますとどれだけ頑張っても色の品質では負けてしまいます。
太陽の光や摩擦に弱く徐々に色が褪色していきます。
徐々に変化していきますのでその時々の色落ちや色変わりを楽しんで頂ければ幸いです。
貴久では色の変化を楽しんで頂いたのちにまた染め直したいとのご要望にお応えして、通常の半額で染め直しをさせて頂きます。
別の色に染め替えもして頂けますので新たな気持ちで楽しんで頂けます。
お気に入りの洋服などを永くご愛用頂けますと嬉しいです。
一点ものの色を楽しむ
天然染料での染めは全く同じ色を二度染めることが出来ず色の再現が難しいです。
草木を原料に使っていますので、草木の育った場所や環境、季節などで同じ植物を使っても色が違います。
同じ植物でも時期によっては濃い薄いなどの微妙な変化があります。
まさに天然染料での染めは一期一会の色になります。
同じ色に染まらないのは商売をする上においては大きな短所です。
前回お買い上げ頂いたものと今回の色が違ってくるのですから大手の百貨店などではNGとなります。
考え方を変えれば色が再現できないという事はお客様にとっては「一点もの」になりえるという事です。
自然の色の短所でもあり長所でもあるところです。
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